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※今回の『』には一部方言が含まれます。
昨今、どこの運送会社さんも自社のオリジナリティーを大切にしつつ、『走る広告塔』として、自社トラックの製作には力を入れています。
キャビンの色やメッキ仮装、ボディーへの看板入れetc…。
弊社のバケ4のキャビンもオリジナルカラーと純正品のフルメッキで仮装しております。ドライバーの中には、自分でメッキパーツやオリジナル行燈(あんどん)を購入し取り付けている者もいます⦅もちろん『デコトラ』の様なパーツの取り付けは禁止し、個人的にはデコトラ嫌いじゃないですよ、ただ、商業車ですから(;^_^A) ⦆。
その歴史は日野3代目レンジャー(通称、風のレンジャー)の時代にまで遡ります。
そこには、あるドライバーの現在では考えられない行動がきっかけとなったお話がありました。
当時、会社の経営もバブルの追い風と荷主さんやドライバーの頑張りのおかげで、順調に伸びていました。そうなりますと、業務拡大のため新しいトラックの導入が順次進んでいきます(メインは日野自動車の3代目レンジャー、それと三菱ふそう、貴重な写真を発見したのでupします)。
前述したように当初は払い下げの中古のバケ4を使用していたため、『新車に乗れる‼』ということはドライバーの方々にとってこの上ない喜びだったとのこと。
導入当初は、『商業車に仮装は無駄‼』という先代の考えのもと、キャビン仮装は一切されていませんでした。
そんな中、一人のドライバーに
『〇〇、次の新車はお前が乗れな。』と先代より声がかかります。
明るく、当時からムードメーカ―的存在のそのドライバーは『はい』と返事をしました…がその後、思いがけない行動に…。なんと、新車搭乗の内示をもらってすぐに、日野の担当営業マンに電話し
『今度の新車キャビンはフルメッキでお願いします。』と勝手にオーダー変更。
もちろん営業マンは
『エッ、いいの❓』って聞き直したそうですが、
『いいがら、いいがらぁー』と…
そしてそのまま納車へ………今では考えられませんね(;^_^A…。
もちろん納車された新車を見て、
『( ゚Д゚)‼、なんでメッキ仮装されでんのや‼』と営業マンを問い詰めます。
『いや…○○ちゃんからのオーダー変更で…』。
『○○を呼べ (゚Д゚)‼‼』……
『どういうごどや‼』と言う当然の問いかけに、
『まずは、勝手に仮装したことはお詫びします。ただ社長、○○さん(荷主)の荷物と看板を背負って走るトラックがあんまり貧乏くさいと、周りから下に見られねすか。それとこの方が宣伝になっぺちゃ。何より見でけらいん、フルメッキの方がマブいでしょ』
…………………………………………………………………………………。
『……んだな…ヨシ、今後内のトラックはこの仕様にすっぺ』
という、先代の鶴一言から現在に至るまでのメッキ仮装の歴史が始まります。
いやはや、こんなことがまかり通ってしまうとは、なんともおおらかな時代ですね(;^_^A。
続いては、現在のキャビンの色になったのかをお話しします。
当初弊社のキャビンの色は濃い目のグリーンでした。当時は、環境保全や自然保護が着目されだしたことと、自然豊かな栗原市瀬峰に営業所を構えたこともあり、キャビンの色を濃いグリーンに決めたそうです。導入当初はかなり評判が良かったのですが…使用する内に『濃い色』ならではの不具合が発生してきました。
濃いグリーンは、昼まだとオープントップのグリーンの幌やシャーシのレッドとも相まって、大変『渋い』と感じたそうです。しかし夜になると、キャビン、風防、幌ともに夜の暗がりに同化してしまい、視認しにくくなり、距離感も認識しにくくなりました。そのため、夕方の積込みのため駐車している自社トラックに、自社トラックがバックでぶつける事故が頻発します。アイドリングしながらヘッドライトやマーカーランプを点灯するなどの対策もしましたが、当時は街灯の数も少なく、バックカメラなどの装備もなかったため、あまり効果を得られなかったそうです。
黒い車にお乗りの方はご存じだと思いますが、濃いボディーカラーは汚れや砂埃をしっかりと落さないと、洗車機をかけただけで白い洗車傷がついてしまいます。
気にする方ですと、ボディーコーティングし、さらに手洗いを徹底していることかと思います。濃いグリーンのボディーカラーも同様で、すぐに洗車傷が入ってしまい、手洗いで丁寧に洗っても、風防など高い位置はどうしても洗車ブラシを使わなければならないため、元のボディーの状態を保つのが難しかったそうです。
以上の理由から評判は良かったものの、ボディーカラーの変更を余儀なくされました。
その後、当時のドライバーの意見や、同業他社と被らないことを留意し、空と海を意識した現在のスカイブルーにキャビンの色が変更されました。
また現在、順次導入中の新型(六代目レンジャー)からは、従来のスカイブルーの問題点だった、『長年使いつづけ日焼けすると、色合いが褪せてしまう』を解消するため、青みを強くし、パールを配合増やすることにより、よりスカイブルーが際立つようになっています。
もし弊社の車両を見かけることがありましたら、五代目レンジャーと新型六代目レンジャーの違いを見比べてみてください
次回は、四代目のクルージングレンジャーとスペースレンジャー紹介です。
箱(荷台)の仮装が中心となりますが、よろしかったらまた読んでください。